田舎の夜はうるさい?カエルや虫の鳴き声の癒し効果と対策は?

高校卒業までは、九州内の2つの県の県庁所在地に住んでいた私。
その後、東京の大学に進学して数年仕事した後、またまた九州の県庁所在地に戻ったのですが、親の都合で今の田舎町へお引越し。

私が持っていた田舎のイメージは、「のどか」「静か」「大自然」などでした。
特に夜には真っ暗な空に星が輝き、しんとした静かさの中で時間を過ごせると思っていました。
でも実際住んでみると、田舎の夜中って結構色々な音がする!
都会の喧騒とはちょっと違う田舎の夜の音について、実態と対策をご紹介します。

田舎の夏は毎晩カエルの大合唱

田舎では、家の裏が田んぼだったり、空き地だったり、例え隣に家があっても基本的に土地が広いので、一軒一軒に隙間があります。
なので、ご近所の生活音らしいものはほとんど聞こえません。

その代わり、田舎の夜は季節によって聞こえる音があるんです!

まず、夏のカエルの合唱です。

カエルは年2回の繁殖期に鳴くのですが、特に田植えの頃から夏の終わりごろにかけての繁殖期は1ケ月以上続きます。
ですから、カエルが鳴き出したら「ああ、田んぼに水がはられたんだなぁ」という季節感を感じることができます。

鳴くのはオスで、メスにアピールするために一生懸命声を響かせます。
メスだけがその音をキャッチできでばいいのですが、残念ながら周りの人間やカエルの天敵にもその声は聞こえてしまいます。
だから、この大合唱は天敵が眠っている夜間に開催されるんですよね。

我が家は二重窓(冬の結露対策でペアガラスが一般的)で一応防音なのですが、それを全く感じさせないほどの見事な音量です。
ここがカエルにとっての正念場、と思えば致し方ないのかもしれませんが、気になる人なら眠れなくなってしまうことでしょう。
実際に、長期出張で3か月間来てた会社の人が寝不足に悩まされていました。
田んぼに囲まれたアパート、ご愁傷様としか言葉がありませんでした…w

朝6時ごろにゴミを捨てに行ってもまだ聞こえるので、完全に人間の睡眠時間とかぶっているんですよね。
でも、いくら「うるさーい!」と叫んでみても、その思いは相手には決して届きません。

カエルの合唱は美しい譲り合いの世界

「カエルの合唱」という歌を知っていますか?
輪唱のところでは、ケロ(ケロ)ケロ(ケロ)…と、鳴き声を重ねていきますよね。

実は自然界でも、同じことが起こっているんです!
つまり、2匹のオスが鳴いているときには、声がかぶらないように、お互いの鳴き声をずらして鳴いているのです!

声がかぶるとメスに届かず、また、お互いの存在をアピールして縄張りを守る必要もあるので、その方がメリットがあるようです。
そう思うと何だか、美しいと思いませんか?
譲り合いの精神です。

そしてこれはオスの数が増えていっても、同じことが行われていると考えられています。
だから夜中のリアルなカエルの合唱は一秒も途切れることなく、最大ボリュームで延々と続くように聞こえるのだと思います。

秋にはスズムシやコオロギの鳴き声が響き渡る

カエルの合唱が終わるころ、今度はスズムシやコオロギといった虫の声が聞こえ始めます。
虫たちもカエルと同じく繁殖行動のために、オスが必死にメスにアピールしています。
これを聞くと今度は秋が来たなぁと、季節の移り変わりを感じるんですよね。

コオロギは鳴き方が3種類あると言われています。
メスにアピールする「誘い鳴き」、いわゆる一般的に聞く「本鳴き」、オス同士で縄張りをアピールする「脅し鳴き」です。

それを知って虫の声にじっと耳をすませてみると、確かに色々な鳴き声が複雑に混ざり合っていることに気が付きますよ。
目を閉じて聞いていると心地よい気分になることもありますが、それが何十匹もの虫の大合唱となると、やはりうるさくて眠れない場合もありますよね。
次に、そんなカエルや虫の声を防ぐ方法をまとめてみました。

眠れない夜のために、防音対策をしてみよう

どうしても眠れない!本を読みたいのに集中できない!イライラする!等々の悩みがあったら、解決したいですよね。
外からの音をシャットアウトするには、やはり防音対策です。

まずは窓です。
夏は暑くて網戸だけにしていることはありませんか?
窓を閉めるだけでも結構防音になりますし、雨戸があったら雨戸も閉めると効果はアップします。

でも毎日のことなので、そこまでは結構面倒という場合もありますよね。

そんな時は、最近は防音カーテンというものも売っていますよ。
普通のカーテンよりも5~8割ほどの減音効果が期待できるので、使えばかなり軽減されるはずです。
最近ではレースカーテンタイプもありまし、カーテンレール上の隙間をなくすためのレールカバーまで販売されています。

次に壁です。
段ボールを張るのも効果がありますが、安価な代わりにちょっと見栄えに問題ありでしょうか。
オシャレな防音壁や吸音材なども売っているので、根本的に解決したい時には検討してみてもいいかもしれません。

もっと手軽に防音をしたい!という場合は耳栓をしてしまう、という方法もあります。ですが、これは目覚まし時計の音が聞きづらくなるなどのデメリットがあるので注意が必要です。

自然の音の癒しを受け入れてみては

カエルが生まれてから1年生きのびられる確率は約50パーセントだと言われています。
厳しい生存競争の中で、子孫を残すために限られた時間で一生懸命鳴いている…と思うと、そこに自然の掟の厳しさや哀情、また風情を感じることはできませんか?

また、秋の虫の音は耳を澄ますとどこか寂しげで心が落ち着く音色でもあります。
実は虫の声を聴くと、脳からα波が出てリラックス効果があるそうです。
実際に虫の声を録音したCDも発売されているくらいなので、癒しの効果はあるんでしょうね。

そんな大自然の音に耳を傾け、癒されててみるのも良いかもしれません。

まとめ

田舎の自然ならではの騒音の実態についていろいろ書いてきましたが、まとめると
1.田舎の夏はカエルの大合唱が鳴り響く
2.カエルの合唱は、実は美しい譲り合いの世界
3.秋になると虫の声が響く
4.眠れない夜には防音対策をして健康な生活を守ろう
5.自然の音を受け入れる
田舎の夜は都会と違って自然界の音が多いうえに、間に遮るものもないので結構遠くまで響きます。

その音とどう付き合っていくのか。
防いでもよし、いっそのこと楽しんでもよし。

ともあれ、睡眠は健康の基本です。睡眠負債がたまると心身の健康を崩しかねません。
健やかな毎日を送るために、まず自分のいる環境を理解してストレスなく過ごしていけるといいですね