引っ越し挨拶はする?しない?実際田舎と都会に住んでわかったこと~①田舎編~

これから引っ越し!という時、荷物の算段ができると次に悩むのが引っ越し挨拶じゃありませんか?
それが都会→田舎、田舎→都会と大きく環境が変わると、それぞれの地域の様子がわからず挨拶自体するかしないか悩みますよね。

私は隣家まで数kmという田舎出身ですが、上京したり帰郷したり、再度都会へと引っ越したりと、今まで7回の引っ越しを繰り返してきた中で、田舎と都会で引っ越し挨拶に違いがあることに気が付きました。

引っ越し挨拶次第ではその後のご近所付き合いに影響したり、住居環境にも影響したりと引っ越し早々住みにくくなった、なんて話も聞きます。
引っ越し挨拶をどうしようか迷っている方の参考になればと思い、今回は田舎に住んでわかったことをご紹介したいと思います。
都会編はこちらです。
引っ越し挨拶はする?しない?実際に田舎と都会に住んでわかったこと~②都会編~

引っ越し挨拶の基本とは?

引っ越し挨拶は「引っ越してきましたよ」という顔見せのためだったり、これから住むことで生活音や意図しないトラブル等で迷惑をかけてしまったりする可能性があるためあらかじめ挨拶に伺うことが目的です。
また、自分自身近くにどんな人が住んでいるか知るためでもあります。

挨拶の範囲はアパート・マンションでは両隣・上下の部屋、戸建てでは両隣・向かい3軒(近い場合は裏の家も)と言われています。
家族での引っ越しは全員で挨拶に行くようにし、軽く家族紹介をします。
その際に手土産を持っていくことが多いですが、賞味期限が無いまたは長いもので、目安金額500~1000円、これ以上の金額になると貰う方も気が引けるので注意です。

引っ越し挨拶のタイミングは、引っ越し業者が入って騒がしくする前がベストですが、引っ越し先が遠い場合や午前中の引っ越しの場合は、引っ越し当日含め1週間以内でなるべく早く行くのがベターです。

また、伺う時間帯は家族で住んでいるところは13~16時頃の主婦の邪魔にならない時間帯を選び、単身の場合は17~20時までの間が良いと思います。
どうしても会えない場合は手紙でのあいさつ文を用意しておき、手土産とともにドアノブやポストに入れておくとより丁寧です。

と、いったところが一般的な挨拶のマナーです。

このマナー、田舎ではちょっと変わってきます。

田舎ってどんなところ?

よく田舎の人間関係は「濃い」とか「排他的」とか聞きますが、人口が少なくほぼ出入りの無い地域では永く住んでいる人たちなので、ご近所付き合いは自然と濃厚なものになっていきます。
私が住んでいた田舎では、ご近所さんは数km先だけど同じ地区の人はどこに誰が住んでいて、どんな家族構成なのかほぼ皆が把握していました。

そして、どこかのお宅で入院すると自治会費からお見舞金が出たり、誰かが亡くなると近くの人がお葬式のお手伝いへ行ったりとかなり濃厚な人付き合いだったと思います。
昔からそうやってきた人たちはこれが「当たり前」だから、自治会への加入は原則自由でも否定的な態度の人は「変わり者」と見られ「排他的」の対象となるのだと思います。

こういう濃厚な人間関係が築かれているところは、見慣れない人が歩いているだけで噂になるので防犯には効果的!
ただ「あそこんちの子は挨拶して偉いね」「あそこんちの子は挨拶もしないで親もそうなんだろう」などの噂もすぐに流れてしまうのも田舎の特徴なので注意です。
しかし基本的におしゃべりで人付き合いが好きな人達だから、関わりにくいってことはないと思いますよ。

それでも、こういう付き合いが苦手って方もいますよね。
苦手だと感じている人ほど第一印象を決める引っ越し挨拶をしっかりしておくことが大事なんです。

田舎の引っ越し挨拶事情

田舎のようにご近所付き合いがしっかりしている場所は、何かしら顔を合わせる機会も増えてきます。
なので、引っ越し挨拶をしっかりしておくと「あそこの家は挨拶がしっかりしているいい人」と思われ、住みにくくならずに過ごせます。

まず田舎の引っ越し挨拶の範囲はですが、前述したような一般的な挨拶に加えて、自治会長と近所の回覧板を回す班がある場合は同じ班のお宅に挨拶に伺うと良いです。
自治会長は地区や班の案内や自治会の概要説明があるので必須になりますが、同じ班の人は回覧板を通して一番顔を合わせるし、自分も班長をやる時が来たら各お宅に伺わないといけなくなり、引っ越し挨拶をしておかないと後々困ることが出てきます。

他にも近所を取りまとめているボス的な人がいるような時は、そのボスにも挨拶できるとお節介な時もあるけど後々助けてもらえることもあるかもしれません。
家族で引っ越される方はもちろんですが、単身で引っ越される方も田舎では挨拶が必要です。

実際、私が帰郷して田舎暮らししていた時、隣家に40~50代くらいの男性が一人で引っ越してきました。
その方も自治会長や同じ班の人に挨拶へ行っていたけど、近所のボス的な人は早速「なんで一人引っ越してきたのか」「仕事は何をしているか」など聞き出していました。
移住してきた翌日には隣家の私より情報を持っていて「お宅のお隣さんは…」と色々教えてきてくれました。

私がいた田舎はこんな感じですが、場所が変われば習慣も変わります。
その土地ならではの詳しく事は地元の不動産業者や大家さん、または役所手続きの時などに地域の繋がりや挨拶範囲を相談すると良いと思いますよ。

まとめ

田舎の引っ越し挨拶について色々書きましたが、特徴をまとめます。

【引っ越し挨拶の基本】
・引越し挨拶はご近所さんへの顔見せ、今後のトラブル回避、自分がご近所さんを把握するために行う。
・アパート、マンションに住む場合は両隣上下の部屋へ挨拶する。
・戸建ては両隣向かい3軒(近い場合は裏の家も)に挨拶する。
・手土産は賞味期限の無いor長い物で500~1000円程度の物。
・タイミングは出来れば引っ越し前、引っ越し後なら1週間以内でなるべく早く行く。
・時間帯は家族世帯へは13~16時頃(主婦の迷惑にならない時間)、単身は17~20時(遅すぎず帰宅後の時間)頃の間。
・なるべく家族全員で行き軽く家族紹介をする。

【田舎とは】
・人口が少なく永く住んでいる人たちが多いからご近所付き合いは濃厚なものになる。
・自治会やご近所同士、昔からの慣習がある。

【田舎の引っ越し挨拶】
・田舎での引っ越し挨拶は家族も単身者の必須。
・近所付き合いが苦手な人ほどしっかり引っ越し挨拶をするべし!
・挨拶は両隣、向かい3軒、自治会長、同じ自治会班(わかれば近所のボス的存在)へ伺う。
・地域の詳しい様子は地元の不動産、大家さん、役所で事前に聞くと良い。

田舎は引っ越し挨拶が必須なのは想像しやすいと思いますが、考えているより広範囲ではありませんか?
特に家族で住む場合はしっかり引っ越し挨拶することで、子どもにも挨拶の大切さを教えていきたいものだなと思います。